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JNC TN4420 2000-009, 11 Pages, 2000/06
「発電用原子炉施設の安全解析に関する気象指針」(以下「気象指針」)に基づき、高速増殖炉もんじゅ建設所(福井県敦賀市白木地区)における気象観測を実施した。「気象指針」は、発電用原子炉施設の平常運転時及び想定事故(重大事故及び仮想事故)時における線量当量評価に際し、大気中における放射性物質の拡散状態を推定するために必要な気象観測方法、観測値の統計処理方法及び大気拡散の解析方法を定めたものであり、昭和57年1月28日付の原子力安全委員会決定(平成元年3月27日及び平成6年4月21日に一部改定)によるものである。なお、白木地区における気象観測は、昭和51年11月より継続して実施している。
佐伯 正克; 中島 幹雄; 佐川 千明; 正木 信行; 平林 孝圀; 荒殿 保幸
JAERI-M 90-084, 14 Pages, 1990/06
HTTR雰囲気における放射性有機ヨウ素の生成及び分解挙動について調べた。漏洩したCsIを模擬し、NaIを付着した黒鉛を、He、He+O、He+HO等の雰囲気中で加熱し、次の結果を得た。(1)有機ヨウ素は黒鉛から放出される炭化水素を炭素源として生成している。従って、黒鉛の加熱前処理により、生成量は著しく減少する。(2)有機ヨウ素は非常に熱分解しやすく、加熱した黒鉛床に通した場合には、90Cでも70%以上が分解する。(3)酸素及び水素の混入は、いずれも有機ヨウ素への変換率を著しく減少させた。これらの結果は、HTTR通常運転時には圧力容器内に有機ヨウ素の存在する確率は小さいこと、仮想事故時に格納容器へ放出される有機ヨウ素は非常に少ないであろうことを示している。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 高橋 享*; 一色 節也*
IEEE Transactions on Electrical Insulation, 17(4), p.306 - 313, 1982/00
ケーブル用絶縁材料として用いられる高分子材料を原子炉の通常運転条件、仮想事故時条件に暴らして劣化し、それらの放射線誘起電流について研究した。長寿命荷電担体は、非晶性材料ではほとんど認められないが、結晶性材料では比較的多く見出された。劣化により結晶性材料の結晶化度が低下すると、短寿命荷電担体のみが見出された。これは、長寿命担体は結晶のまわり、あるいは、内部に捕捉されていることを示す。仮想事故のうちの高温蒸気、ケミカルスプレーは、誘起電流の発生挙動に大きな影響は与えない。しかし、ポリイミド等縮合重合体は、加水分解を起し使用に耐えない。
西尾 軍治; 成冨 満夫; 元木 保男; 橋本 和一郎; 木谷 進
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(4), p.315 - 325, 1982/00
原研モデル格納容器スプレイ効果実証試験装置を用いて、BWR仮想事故時における格納容器スプレイのヨウ素の除去試験BIS-0、BIS-1a、BIS-6、BIS-6aそしてBIS-6mを実施した。 BIS-0試験より得たヨウ素の壁面沈着量の測定は、無機ヨウ素の初期沈着現象の解釈に有用なデータとなった。BIS-1aは、比較的低いpHのスプレイ水を用いて実施した試験で先に報告したpH値の高いスプレイ試験BIS-1と対になる試験である。BIS-6、BIS-6a試験は、実炉のサプレッションプール水の液混合がない場合を模擬したもので、液混合がある試験BIS-6mと対をなすものである。 この論文では、以上の試験結果を示したのち、試験結果と計算コード(MIRA-PB)の比較を示した。また、実炉のサプレッションプール水のpH値がどうなるかを鉄の腐食に主眼をおいて実験し、その結果を示すと共に実炉プール水のpH値を推定した。
西尾 軍治; 成冨 満夫; 元木 保男; 橋本 和一郎; 木谷 進
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(4), p.315 - 325, 1982/00
被引用回数:1 パーセンタイル:21.73(Nuclear Science & Technology)原研モデル格納容器を用いてBWR仮想事故時の格納容器スプレイによるヨウ素除去効果を実証するため、ヨウ素除去試験BIS-0,BIS-1a,BIS-6,BIS-6a,BIS-6mを実施した。 BIS-0より得たヨウ素の壁面沈着の測定は、無機ヨウ素の初期沈着現象の解釈に有用なデータとなった。BIS-1a試験は、比較的pH値の低いスプレイ水を用いた試験でpH値の高いBIS-1と対になる試験である。BIS-6およびBIS-6a試験は、実炉のプール液の混合がない場合を模擬したもので、液混合がある試験BIS-6mと対になる。 この論文では、以上の試験結果を示したのち、試験結果と計算コード(MIRA-PB)の比較を示した。また、実炉のサプレッション水のpH値がどうなるかを鉄の腐食に主眼をおいて実験し、その結果を示すと共に実炉プール水のpH値を推定した。
西尾 軍治; 宮内 正勝; 木谷 進
JAERI-M 8798, 23 Pages, 1980/03
高速増殖炉の仮想事故時において、原子炉格納容器内には核燃料物質を含む酸化ナトリウムエアロゾルが分散する。格納容器内のエアロゾル減衰は沈降現象によって支配されるが、その重要な因子である核燃料エアロゾルの密度、エアロゾル粒度分布は未だ明らかになっていない。この研究は、エアロゾルの沈降速度と粒度分布を測定することにより、核燃料エアロゾルである酸化ウラン、高速炉の冷却材であるナトリウムエアロゾルそしてその混合エアロゾルの見掛の密度を測定したものである。
西尾 軍治; 木谷 進; 高田 準一
Journal of Nuclear Science and Technology, 14(1), p.12 - 21, 1977/01
被引用回数:4高速炉の仮想事故において格納容器内の雰囲気温度は、原子炉から噴出した金属Naの顕熱,Na火災に伴う燃焼熱,FPの崩壊熱により上昇し、格納容器の壁面で冷却される。分散したエアロゾルのうち大粒子は、雰囲気ガスの上昇流に逆って沈降する。微小粒子は、上昇流にのって舞い上り、格納容器壁面に沿って拡散沈着、熱泳動付着しその濃度を減衰させる。このようなエアロゾルの熱的挙動を実験的に解明し、格納容器内のエアロゾルの濃度減衰機構や火災による粒子の舞い上り現象などの因果関係を求めた。実験は、1mの実験容器の内部に煙突型及び平板型の二種類の熱源を設置し、その濃度減衰を発熱量に対して求めた。その結果、実験容器内の熱収支とエアロゾルの濃度減衰効果を考慮した近似式及びコード化された厳密解と実験値とを比較し、よい一致を得た。
西尾 軍治; 木谷 進; 高田 準一
Nucl.Eng.Des., 34(3), p.417 - 428, 1975/03
被引用回数:3この論文は、ナトリウム冷却型高速実験炉の仮想事故時に原子炉から環境へ放出されるプルトニウムエアロゾルの災害解析を記述している。原子炉格納容器は二重構造であり、アニラス状の格納容器は、非常用フィルターに連結されている。一次格納容器内に噴出したエアロゾルは、UO-PuO,構造材を含む酸化ナトリウムであると仮定して計算した。エアロゾルの挙動は、(1)一次格納容器内のエアロゾルは、その高い濃度に起因して激しく凝集しその粒径を増大させる。(2)同時に、粒子の沈降、格納容器壁面への拡散沈着,熱泳動付着によりその濃度を減少させつつ(3)二次格納容器に漏洩し、さらにその濃度減衰が進行する。二次容器内のエアロゾルは、フィルター系で清浄され環境へ放出される。いくつかの計算結果は、実験データーと比較されよい一致をみた。